◆ 元の意味(古代)
陶製の口の細い水甕。水を貯える壺。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
bin
画数
11画
成り立ち
形声
部首
かわら
分類
常用漢字
土の器に水を満たし、心を満たす。
ORIGIN
「瓶」は「瓦」を意符、「并(幷)」を声符とする形声文字で、本来は陶土を焼いて作った口の細長い壺・水甕を指す。許慎『説文解字』瓦部に「瓶、罋なり。瓦に从ひ幷に声す」とあり、水を汲み貯える容器を意味した。白川静『字統』は、瓶は古代より井戸や河から水を汲み上げる必須の道具であり、声符の「并」が二つのものが並び合わさる意を持つことから、両手で抱え持つ・並べて貯える容器の語感を持つと解説する。詩経・小雅に「瓶の罄きるは、維れ罍の恥なり」(小さな瓶が空になるのは、大きな樽の恥だ)とあり、瓶は身近で日常的な器の代表として古来歌に詠まれた。仏教では「瓶水を瀉ぐ」が師から弟子への法の伝授を意味する重要な比喩となり、満瓶は完全なる悟り、空瓶は受法の備えを表す。藤堂明保『漢字源』は、ビン(ヘイ)の音が「并(あわせる)」「平(たいらにそろう)」と同系で、内外をきちんと並べ整える容器を表す音義を持つとする。日本では「花瓶」「土瓶」「酒瓶」のように陶器・ガラス製の容器に広く用いられ、近代以降はboltleの訳語として最もポピュラーな語となった。
構成要素
并 + 瓦
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
陶製の口の細い水甕。水を貯える壺。
びん、かめ、水や液体を入れる容器。
★清らかな水を満々と湛え、内に徳を蓄える器量。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。