◆ 元の意味(古代)
火を入れて開墾した乾田、はたけ(国字)。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
hata
画数
9画
成り立ち
会意
部首
た
分類
常用漢字
火と田を組み合わせた国字。日本独自の畑作文化を示す字。
ORIGIN
「畑」は中国古典の『説文解字』には収録されておらず、日本で創られた国字(和製漢字)である。許慎の『説文解字』には「火」「田」それぞれの解説はあるが、両者を組み合わせた「畑」字は中国には見られない。藤堂明保『漢字源』は、「畑」を日本独自の国字と明確に位置づけ、「火+田」の会意により、焼き畑、すなわち火を入れて開墾した乾田を表す字であると説明する。古代日本では水田耕作と並行して、山林を焼いて灰を肥料とする焼畑農耕が行われており、水を張らない畑地(陸田)を「水田」と区別する必要から、火と田を組み合わせた独自の字が生み出されたのである。白川静『字統』では、国字としての「畑」を取り上げ、平安時代以降に「はた」「はたけ」を表すために創出され、「畠」とともに用いられたと説く。「畠」(白+田、白く乾いた田)も国字であり、両者は異体字的に使われたが、近世以降「畑」が一般化した。中国に逆輸出される例もあり、日本文化のなかで定着・成熟した字である。日常では「田畑」「畑作」「専門畑」など、土地と職分を意味する語に広く用いられる。命名では地に足の着いた堅実さ、専門性、実りある人生を表す字として地名・姓氏に多用され、稀に名にも用いられる。
構成要素
火 + 田(国字)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
火を入れて開墾した乾田、はたけ(国字)。
はたけ。水を張らない耕作地。専門の分野。
★地に足の着いた堅実さ、実りを生み出す人生。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。