◆ 元の意味(古代)
耳に銘記して忘れず、職務を担うこと。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
shoku
画数
18画
成り立ち
形声
部首
みみ
分類
常用漢字
耳で命を承け、誠実に職務を全うする責任感の文字。
ORIGIN
「職」は耳偏に「戠(ショク)」を声符とする形声文字である。許慎『説文解字』耳部には「職、記㣲也。从耳、戠聲」とあり、微細なことまで記憶し、耳に銘じて忘れぬことを本義とする。古代において、官吏は上位者からの命令を耳で承り、それを心に刻んで職務を遂行した。白川静『字統』は「戠」を識(しき)と通じる字とし、しるし・標識を意味すると解する。すなわち職とは、耳に刻みつけられた識(しるし)であり、人それぞれに与えられた役割・責務を表す。古代の官制において、職は天命や君命を受けて担う公的な務めであり、後世には個人の生業・専門分野へと意味が拡大した。藤堂明保『漢字源』は、声符「戠」を「目印をつける」の意とし、耳に聞き留めて忘れないようにすることが原義であるとする。そこから役目・職業・職務の意が派生した。古代の祭祀では、神職が神意を耳で受けて執行することから、職には神聖な務めという含意もあった。現代では生計を立てる仕事を広く指すが、本来は天から与えられた使命としての重みを持つ字である。
構成要素
耳+戠(声符、目印の意)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
耳に銘記して忘れず、職務を担うこと。
職務、仕事、役目、専門。
★責任感を持って自らの務めを全うする、誠実な人柄を願う字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。