◆ 元の意味(古代)
牛の顎の下のたれ肉。久しい。
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KANJI ETYMOLOGY
ko
画数
9画
成り立ち
形声
部首
にくづき
分類
人名用漢字
獣の喉のたれ肉、転じて遠方の異民族を指す字。
ORIGIN
「胡」は形声文字で、意符の「肉(月)」と音符の「古(こ)」とから成る。許慎『説文解字』肉部に「胡は牛の頷の垂なり。肉に従ひ古声」と記され、本来は牛の顎の下に垂れる肉、すなわち喉首の肉を意味するとされる。白川静『字統』は、「古」を「久しく古くからある」意の音符と捉え、年経た獣の顎垂れた肉から「久しい」「長い」の意が派生し、また年老いて長寿の意にも転じたと解説する。さらに、古代中国では北方・西方の異民族を「胡」と呼び、漢民族から見た外来の文化・物産(胡弓・胡椒・胡瓜・胡麻・胡桃など)を表す字としても広く用いられたと述べる。藤堂明保『漢字源』では、「古」を「久しい」イメージの音符とし、「胡」は「あごの下に垂れた古い肉」が原義で、転じて「遠く久しい彼方」「遠方の異民族」「いずくんぞ・なんぞ」の疑問詞などへ意味が広がったと説明する。古典では『詩経』『論語』『史記』『漢書』に「胡」が頻出し、「胡馬」「胡服」「五胡十六国」「胡蝶の夢(荘子)」など、文化・歴史・哲学の各方面で重要な役割を果たした。日本では人名・地名にも用いられ、「胡子(えびす)」のように親しみのある字として展開している。三書はいずれも、字源を獣の顎の垂れ肉に求め、そこから時間・空間の遠さ、異郷・異民族の意へと拡張した経緯を一致して説く。
構成要素
月(肉)+古
STROKE ORDER
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MEANINGS
牛の顎の下のたれ肉。久しい。
えびす。胡の国。なんぞ。
★古典の趣と異国情緒を含む字。命名は限定的。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。