◆ 元の意味(古代)
死者に着せる左前の重ね袍。
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KANJI ETYMOLOGY
shuu
画数
22画
成り立ち
形声
部首
ころも
分類
常用漢字
衣を重ね着すること。転じて、上から覆いかかる、受け継ぐ。
ORIGIN
「襲」は衣部に属する形声字で、声符は「龖(とう、二匹の竜)」の省略形「龍」である。許慎『説文解字』巻八下の衣部には「襲は、左衽の袍なり。衣に従ひ、龖の省声」と記され、もとは死者に着せる左前の袍、すなわち重ね合わせて遺体を包み込む喪服を意味した。古礼では生者は右衽、死者は左衽とする慣わしがあり、「襲」はその葬儀の重要な一段階「襲礼」の語にも残る。白川静『字統』は、声符「龖」を二竜が重なる形と見て、衣を幾重にも重ねて屍体を覆う儀礼の所作を字象とする。重ねるという原義から、「衣を上に羽織る」「上から覆いかかる」「受け継いで重ねる」という意義が次々に派生したと説く。藤堂明保『漢字源』もまた、「シュウ」音を「重なる」「上に乗る」という意の単語家族に位置づけ、衣を重ねる原義から、「世襲」のように地位や名を後世に重ね継ぐ用法、「襲撃」「夜襲」のように上から不意に覆いかぶさる用法が分岐したと整理している。『春秋左氏伝』には「襲国」「襲爵」など継承の意の用例、『孫子』には「掩襲」など軍事用例が見え、両義は古くから併存した。日本では近世以降「名跡を襲ぐ」「襲名披露」の語に伝統芸能の継承文化を映し、命名にはその継承の意を採って稀に用いられる。
構成要素
衣 + 龍
STROKE ORDER
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MEANINGS
死者に着せる左前の重ね袍。
おそう。不意に攻める。かさねる。受け継ぐ。
★先人の志を継ぎ、重ねた経験で道を切り拓くように。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。