◆ 元の意味(古代)
財貨を一時的に他者に渡し施す。
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KANJI ETYMOLOGY
tai
画数
12画
成り立ち
形声
部首
かい・こがい
分類
常用漢字
他人にものや金銭を一時的に与える、貸与の意。
ORIGIN
「貸」は形声文字であり、意符の「貝」と声符の「代」から構成される。許慎『説文解字』巻六貝部には「貸、施也。从貝、代聲」とあり、財貨を他者に施し与えることを本義とする。古代中国において「貝」は子安貝のことであり、貨幣として機能していたため、財・売買・貿易に関する文字の多くがこの偏を含む。声符の「代」は「替わる」「入れ替わる」の意を持ち、貨幣が一方から他方へと一時的に移転し、やがて元に戻る関係を示唆する。白川静『字統』は、「代」が「弋」と「人」から成り、人と人との交替・授受の動作を示す字であると論じ、「貸」はそこに財貨の意を加えた語で、財を一時的に他者の手に渡し、後に返却を期する行為を表すと述べる。藤堂明保『漢字源』は声符「代」を「タイ・ダイ」の音であるとし、「貸」が貝(財貨)を入れ替えに渡す、すなわち貸与する意であると説く。藤堂は語義の核心を「他者の手に置き換える」という動作の比喩に置き、後の貸借・賃貸・貸与など派生語の基礎となったとする。後世には金融・信用の語として「貸金」「貸借対照表」など経済用語に広く用いられ、商業文化の根幹を支える文字となった。
構成要素
貝+代
STROKE ORDER
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MEANINGS
財貨を一時的に他者に渡し施す。
貸す、貸与、貸借。
★商取引や金銭授受を直接連想させ、一般に名づけには用いられない忌避字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。