◆ 元の意味(古代)
ゆっくり進む、徐行。
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KANJI ETYMOLOGY
chi
画数
12画
成り立ち
形声
部首
しんにょう
分類
常用漢字
急がず、なお到る。
ORIGIN
『説文解字』に「遲、徐行也。从辵、犀聲」とあり、辶(ゆく)に犀(さい)を声符とする形声字である。犀は重厚にしてその歩み緩やかなる獣、ゆえに「ゆるやかに行く・おそい」の本義を生じた。白川静『字統』は、犀の重厚な歩様が字源に鮮明に投影され、単に「遅い」のみならず「重々しく落ち着いている」「悠然たる風格」をも含意することを論ずる。藤堂明保『漢字源』は遲を「チ(diər)」音に括り、犀・夷・尼と同族にして「下方に押さえ、たゆたう」共通義を抽出し、徐々として進む持続の意を強調する。古典『詩経』に「行道遲遲」と歌われ、別離の名残を惜しむ情を表すなど、単なる速度の遅さを超えた情趣を備える。命名上は俗字「遅」となり常用となったが、近世以降ネガティブ義が前面に立ち実例稀。本来は悠揚迫らざる大器、深沈なる人格の象徴。
構成要素
辶+犀
STROKE ORDER
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MEANINGS
ゆっくり進む、徐行。
おそい、おくれる。
★悠然たる大器の風格と、深く沈着な人格の象徴。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。