◆ 元の意味(古代)
金属製の鋭き穿孔具。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
sui
画数
16画
成り立ち
形声
部首
かねへん
分類
—
鋭き穿孔具。
ORIGIN
『説文解字』金部に「錐、銳也」とあり、許慎は鋭き先端を有する穿孔具と解する。字は形声にして、義符の「金」と声符の「隹」より成る。「隹」は短尾の鳥の象形にして、その嘴の鋭く尖るさまから「鋭利」の義を含む声符として機能する。白川静『字統』は、「隹」字が祭祀に供される鳥の象形であることを論じつつ、「錐」においては鳥嘴の鋭利さが金属器に投影された語と説く。藤堂明保『漢字源』は「錐・椎・推・追」を同声符の語族とし、「ひとつの点に向かって突きすすむ」核義を抽出した。『史記』平原君伝の「錐処嚢中」の故事に見る如く、錐は袋中にあっても鋒先を露わにする、すなわち才能ある者は必ず頭角を現すという比喩として古来重んじられた。「嚢中の錐」「立錐の地」など熟語に富み、突出せる才の象徴である。命名にはほとんど用いられぬが、鋭敏なる知性と一点突破の集中力、目立つことを恐れぬ才気を象徴する字として、稀に名乗り字に採られる。
構成要素
金(義符)+隹(声符・鋭き意)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
金属製の鋭き穿孔具。
きり。鋭く尖ったもの。
★鋭敏な知性と頭角を現す才。一点に集中する突破力の象徴。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。