◆ 元の意味(古代)
金糸彩糸を織り込んだ多彩文の絹織物
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kin
画数
16画
成り立ち
形声
部首
金(かねへん)
分類
常用漢字
金糸彩糸を織り込んだ、最高位の絢爛織物。
ORIGIN
『説文解字』帛部に「錦、襄邑織文也」とあり、襄邑(現在の河南睢県)の織紋染織を指す。会意兼形声字で、「金」と「帛(はく=絹布)」から成り、金は声符と同時に「黄金のごとき貴重さ」の意を兼ねる。『字統』(白川静)は錦を「金色を加えて織った帛」と説き、染織の最高位として位置づける。藤堂明保『漢字源』では「金」をキンと呼び「光り輝く」音義の核とし、絹に金糸を織り込んだ多彩文織を表すとする。諸橋『大漢和辞典』は「錦繡」「錦上添花」「衣錦還郷」など故事熟語を多く引き、栄華・誉れの象徴としての文化的重みを示す。落合淳思によれば字形の整備は秦漢期で、金文には未見だが小篆以降、染織高級品の代表として用語が定着した。日本では『古今集』以来「もみぢの錦」「にしきの御旗」など、自然美や栄誉の比喩として愛され続けている。
構成要素
金(声符・光り輝く)+帛(きぬ)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
金糸彩糸を織り込んだ多彩文の絹織物
にしき、美しいもの、栄誉ある凱旋
錦秋の山のように多彩で誉れ高い人生を歩む人に。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。