◆ 元の意味(古代)
羹をすくう大きな柄杓、首席の星。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kai
画数
14画
成り立ち
形声
部首
おに
分類
人名用漢字
首領・先駆け。
ORIGIN
「魁」は『説文解字』に「魁、羹斗也。从斗、鬼聲」とあり、本来は柄杓・羹(あつもの)をすくう大きな匙を意味した。形声文字であり、意符「斗(ます・ひしゃく)」と声符「鬼」から成る。古代中国では、宴席で羹をすくう柄杓は最大の器であったため、転じて「最も大きいもの」「首席」「魁首」の意を派生した。白川静『字統』は、「鬼」が祭祀における首座の霊を表すことから、儀礼の中心となる大柄杓に「鬼」を冠したと説き、この字が後に「かしら・首領」の意を獲得する筋道を明らかにする。藤堂明保『漢字源』は、「鬼」の音カイ(古音)と「塊・嵬(高く大きい)」の系列を結びつけ、「魁」を「ずば抜けて高大なもの」と解する。北斗七星の第一星を「魁星」と呼ぶのは、星座の柄の首にあたるためで、科挙では首席合格者を「魁」と称した。日本においては「先駆け」「他に先んじて立つ者」の語感が強調され、勇壮で威風ある人物像を示す字として用いられる。『史記』陳渉世家にも「為天下唱、宜多應者、此其魁也」とあり、革命の首謀者を指す例が見える。
構成要素
意符「斗」+声符「鬼」。
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
羹をすくう大きな柄杓、首席の星。
首領、かしら、先駆け、ずば抜けた者。
★人の上に立つ統率力と先駆者の気概を象徴し、剛毅・気宇壮大な人物像を託す字。男児名に好まれる傾向がある。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。