PREFECTURE SURNAMES
沖縄県の苗字
沖縄県に分布する苗字、ゆかりのある苗字をご紹介します。
現在、沖縄県に分布する苗字情報を順次拡充中です。
→ 全苗字の由来を見る沖縄県の苗字の歴史
沖縄県は1429年から1879年まで琉球王国として独立した王朝が存在し、首里王府を中心に中国・日本・東南アジアと交易する独自文化圏を形成した。1609年の薩摩藩侵攻以後は薩摩の間接支配下に入りつつも対中朝貢を続ける両属体制となり、1879年の琉球処分で沖縄県となった。本土とは全く異なる苗字体系を持ち、王族・士族(ユカッチュ)と平民(百姓)で苗字を持てるかが厳格に区分されていた。1875年以後の戸籍法施行で平民も苗字を持つようになり、地名・屋号・グスク(城)名が苗字となった。第二次大戦の沖縄戦と戦後米軍統治は家系記録に大きな打撃を与えたが、門中(ムンチュウ)と呼ばれる父系血縁集団の系譜意識は今も強い。
沖縄県の名字の語源
沖縄の苗字の多くはグスク(城・カナグスク等)や集落名に由来する地名姓である。最多の「比嘉(ひが)」は琉球語「ヒジャ」(東・日が昇る方角)を意味する地名語が漢字化したもので、沖縄本島中部に集中する。「金城(かねしろ/きんじょう)」は「カナグスク(金の城)」、「大城(おおしろ/うふぐすく)」は「ウフグスク(大きな城)」がそれぞれ漢字化した典型的グスク姓。「宮城(みやぎ/なーぐすく)」は「ナーグスク(宮の城)」、「玉城(たましろ/たまぐすく)」は「タマグスク」、「新垣(あらかき/あらかち)」は「アラカチ(新しい垣・新しい屋敷囲い)」に由来する。「上原」「下地」「島袋」など方位+地形、あるいは集落の屋号に由来する苗字も多い。読み方は本土とまったく異なる琉球音を残す例が多く、書記化の過程で多様な漢字表記が生まれた。
沖縄県の特徴的な苗字
沖縄県のトップ苗字は「比嘉」「金城」「大城」「宮城」「新垣」と続き、本土とは完全に異なる独自体系を示す。「比嘉」は沖縄本島中部勝連・うるま市周辺に発祥地を持ち、全国の「比嘉」姓の95%以上が沖縄県および沖縄出身者で占められる究極の地域集中型苗字。「金城」は「カナグスク」と読むのが本来の沖縄読みで、本土への移住者が「きんじょう」と読みを変えた例も多い。「大城」「玉城」「宮城」「島袋」「上原」「平良(たいら)」「仲間」「我如古(がねこ)」など、本土ではほぼ見られない読みと漢字の組み合わせが沖縄を象徴する。なお琉球士族の家系は「向(しょう)」「翁(おう)」「馬(ば)」など中国風の唐名(からなー)を持ち、家系図(系図座所蔵)で系譜を厳格に管理してきた。
沖縄県出身の有名人
参考文献:沖縄苗字由来辞典、太田亮『姓氏家系大辞典』、日本姓氏語源辞典、沖縄県史