◆ 元の意味(古代)
屋内で安らぎ憩う、酒肴を共にする集い
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KANJI ETYMOLOGY
en
画数
10画
成り立ち
形声
部首
宀(うかんむり)
分類
常用漢字
屋根の下に人々和し、酒肴を共にして安らぐ祝宴の字
ORIGIN
『説文解字』第七篇下に「宴、安なり。宀に従ひ妟声」とあり、宀(屋根・建物)を意符、妟(エン=日と女から成り、安らかに憩う)を声符とする形声文字と説かれる。許慎は「安」の義で釈し、家屋の中で人々が穏やかに憩いくつろぐ状態を本義とする。妟は『説文』に「安なり」とあり、日が女(柔・静)と共にあることで一日の労を終えてやすらぐ情景を示す。白川静『字統』では、妟は宗廟祭祀の後に神事を終え、女性が安らかに座する形を含み、宴は祭祀の直会(なおらい)として神酒・神饌を共にいただく聖なる宴会に由来するとする。段玉裁注では「宴は安息するなり、又た会飲して楽しむを宴と曰ふ」と述べ、休息と饗宴の両義を含むとする。『漢字源』はエン声系として「ゆったりと和らぐ」意の語族とし、安・燕・嫣などと音義を共有するとする。古典『詩経』小雅「鹿鳴」は「我に嘉賓有り、鼓瑟吹笙、笙を吹き簧を鼓し、承筐是將」と賓客を迎える宴の歓びを歌い、君臣・賓主の和を称える宴礼の典型とされた。『論語』郷党篇には孔子が宴席で礼を尽くす様が記される。日本でも『万葉集』に「君が家に苑(その)植ゑたる藤波の」など宴歌が多く詠まれ、宮廷の節会・歌合せに「宴」は欠かせぬ語となった。「祝宴」「饗宴」「宴遊」など、人と人を結ぶ温かな集いを表す。名前に用いれば、和やかで人を集める力、もてなしの心と楽しみを分かち合う豊かさを象徴する字である。
構成要素
宀(屋根)+妟(声符・安らぐ)
STROKE ORDER
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MEANINGS
屋内で安らぎ憩う、酒肴を共にする集い
うたげ、さかもり、たのしむ、やすらか
和やかで人を惹きつけ、楽しみを分かち合う豊かな人
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。