◆ 元の意味(古代)
他人の屋根の下に身を仮託する
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KANJI ETYMOLOGY
ki
画数
11画
成り立ち
形声
部首
宀(うかんむり)
分類
常用漢字
屋根の下に身を寄せ、心を寄せ、思いを託す情誼を宿す字。
ORIGIN
『説文解字』巻七下に「寄は託するなり。宀に従ひ奇聲」とあり、形声字として宀を意符、奇(キ)を音符とする。許慎は他の屋根の下に身を仮託する意を本義とした。白川静『字統』は、奇は片足で立つ人の象に祭祀的な意味を加えた字で、安定を欠き他に頼る語感を含むため、宀と合わせて「他者の家屋に身を寄せる」意となるとする。藤堂明保『漢字源』は奇を音符として「K音+寄りかかる」の語感を持つ単語家族とし、椅・倚・崎などとともに「片寄って依る」イメージを共有するとした。原義は仮住まいで、そこから「よりかかる・たくす」、転じて手紙や物を託送する「寄送」、思いを託す「寄情」、財を提供する「寄附」など豊かな派生義を生んだ。『漢書』『後漢書』にも食客が他家に寄寓する用例が頻出し、中国古代の士人文化を象徴する語でもある。日本では『万葉集』『古今集』に「寄す」「寄する」の動詞が多く、波・風・恋など形なきものを心に呼び寄せる優美な情趣を表す。名前に用いると、人と人とを結ぶ縁、思いやり、頼られる温かな存在感、また自らも素直に他に寄り添う柔らかな品性を象徴する。男女問わず使えるが、止め字として柔らかな響きを与える。
構成要素
宀(家)+奇(音符・寄り立つ)
STROKE ORDER
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MEANINGS
他人の屋根の下に身を仮託する
よる、よせる、たくす、贈る
縁を大切にし人に寄り添う温かさを願う字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。