◆ 元の意味(古代)
膝を曲げる、身を丸めて巻く
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
9画
成り立ち
形声
部首
己(おのれ)
分類
常用漢字
膝を曲げ身を巻く形に由来し、書物や巻物の単位を表す字。
ORIGIN
『説文解字』㔾部に「卷は厀曲なり。㔾に从ひ𢍏の聲」とあり、許慎は卷(巻の旧字)を「膝を曲げる」が原義とし、㔾(人がうずくまる形)を意符、𢍏を声符とする形声字と説く。白川静『字統』は、上部の「𢍏(けん)」は両手で米や穀物を丸めて握る形、下部の「㔾」は人がしゃがんで膝を抱える形で、全体として身を屈めて丸く巻き込む動作を示す字と解する。書物がまだ紙ではなく竹簡や帛書であった古代、文書は紐で綴って巻き取って保管したため、「巻」は書物の一単位を数える助数詞として定着した。藤堂明保『漢字源』も巻を「身を曲げて丸く巻く」意とし、音「カン」は「ぐるりと囲んで丸める」意の語族に属するとする。新字体の「巻」は旧字「卷」の下部「㔾」を「巳」風に簡略化したもので、上部「𢍏」も「龹」状に整理された。古典では『荘子』天下篇「其書雖瑰瑋而連犿無傷也、其辭雖参差而諔詭可観」など、書物の単位として無数に用例がある。『論語』を「論語二十巻」と称するように、巻は学問と文化の単位そのものとなった。日本でも『源氏物語』五十四帖など、巻は文芸の章立ての基本単位として今に生き続け、「絵巻」「巻物」も日本文化の象徴となった。
構成要素
𢍏(両手で丸める・声符)+㔾(屈む人)
STROKE ORDER
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MEANINGS
膝を曲げる、身を丸めて巻く
まく、まき、巻物、書物の一単位
学びを積み重ね、教養と物語を紡ぐ知性ある人。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。