◆ 元の意味(古代)
女が嫁いで本貫の家に落ち着く。
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KANJI ETYMOLOGY
ki
画数
10画
成り立ち
会意
部首
巾(はば)
分類
常用漢字
嫁ぎゆく女が家に落ち着く形。やがて本来の場所へ「かえる」字。
ORIGIN
「帰」は旧字「歸」を簡略化した字で、会意の字である。『説文解字』止部に「歸は女嫁ぐなり。止に従い、婦の省、𠂤声」と記し、女子が嫁いで婚家を本貫とすることを「歸」と称したと説明する。許慎によれば、女が嫁ぐことは新たな家へ「帰る」ことであり、それゆえ「歸」と表したという。白川静『字統』は、左部の𠂤(たい)を軍営や陣の形とし、右上の帚(ほうき)はもと祓いの呪具、右下の止は足の形とする。すなわち軍が祓いを行ってふるさとに戻る、あるいは新しい地に落ち着く儀礼を示す字であると解釈する。藤堂明保『漢字源』は、帚を女が用いる箒、止を足とし、女が箒を持って嫁ぎ先に落ち着く形と解する。いずれにせよ、「帰」は本来あるべき場所、安らぎの場へ落ち着くことを意味する字である。『易経』にも「帰妹」の卦があり、女の嫁ぐ意を含む。仏典では「南無帰命」「帰依」のごとく、究極の真理に身をゆだねる意でも用いられ、精神的・宗教的にも深い字義をもつ。日本では「帰郷」「帰還」「帰巣」「復帰」と幅広く用い、本来の場へ安んじて戻ることを表す。
構成要素
𠂤(陣)+帚(箒)+止(足)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
女が嫁いで本貫の家に落ち着く。
かえる、もどる、おもむく、よりどころとする、帰依する。
心の安らぎ、本然の道、揺るぎない拠り所を宿す字。誠実で温かな人柄を願う名に向く。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。