◆ 元の意味(古代)
心が乱れる、引きつけられる
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KANJI ETYMOLOGY
jaku
画数
12画
成り立ち
形声
部首
心(こころ)
分類
常用漢字
心を引きつけ、人や物事を招き寄せる魅力を秘めた一字
ORIGIN
『説文解字』巻十下に「惹は亂なり、心に从ひ若の聲」とあり、心部に属する形声字として収録される。許慎は本義を「亂(みだれる)」、すなわち心が掻き立てられて落ち着かない状態と説いた。声符の「若」は、もと若い巫女が両手で髪を整え神意を聞く姿を象った字で、神に従うしなやかさ・柔らかさを示す。白川静『字統』はこの「若」の呪儀的性格を重んじ、「惹」を心が外物に応じて揺れ動き、引き寄せられる意とする。藤堂明保『漢字源』は「若」に「やわらかく従う」という基本義を認め、心がそれに従って引かれることから「ひく・まねく・心を動かす」の義が生じたと解する。古典では『荘子』天地篇に「天下を惹かす」、唐詩では「春風惹柳条」のように、人心や物象を引き寄せる用例が多く、消極的な「乱す」より積極的な「魅了する」意で発展した。日本では訓「ひく」「まねく」が定着し、「惹起」「惹句」のように物事を引き起こし、人の関心を呼び込む語に用いられる。名に用いれば、自然と人を惹きつける求心力と、柔らかく相手の心を動かす魅力を象徴する。
構成要素
心(こころ)+若(声符・しなやかに従う)
STROKE ORDER
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MEANINGS
心が乱れる、引きつけられる
ひきつける、招く、引き起こす
人を惹きつける魅力と求心力
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。