◆ 元の意味(古代)
手で物を勢いよく投げ放つ
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KANJI ETYMOLOGY
tou
画数
7画
成り立ち
会意兼形声
部首
扌(てへん)
分類
常用漢字
手から放たれる弧、未来へと身を投じる決意の動作
ORIGIN
『説文解字』手部に「投は擿(てき)なり。手に從ひ殳に從ふ」とあり、会意兼形声字とされる。意符は「扌(手)」、もう一方の構成要素「殳」は、長柄の打撃武具を手に持つ形象であり、勢いよく振り下ろし放つ動作を表す。藤堂明保『漢字源』は、殳の音が「振りかぶって突き出す」勢いを表象すると解し、手で物を勢いよく投げ放つ動作の根本を説く。白川静『字統』はさらに古代の儀礼との関連を指摘し、「投壺(とうこ)」――矢を壺に投げ入れて勝負する古礼や、神への供物を水中に投じる「投物」など、神聖な所作と密接に結びつく字とみなす。『左伝』『礼記』には投壺の儀が詳述され、君子が徳と技を競う遊戯としての投擲が文化の中に根付いていた。さらに「投身」「投筆」「投宿」のように、自らの身を一つの場へ投げ入れる、すなわち全力で身を委ねる行為にも転じる。漢の班超が「筆を投じて従軍す」と志を立てた故事は、投が単なる物理動作を超え、人生の決断・転機を象徴する字となった経緯を端的に示す。日本では「投手」「投資」「投影」など、能動的に何かを差し出し、結果を未来に託す動作を広く表す。「投」は、放物線の弧のように、現在から未来へと意志を放つ前向きな決断と行動力を象徴する一字である。
構成要素
扌(手)+ 殳(手で振りかざす、会意兼声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
手で物を勢いよく投げ放つ
投げる、投じる、身を投じる、投資する
未来へと果敢に踏み出す決断力と、的確に的を射る集中力
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。