◆ 元の意味(古代)
種を播く、布き広げる
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KANJI ETYMOLOGY
ha
画数
15画
成り立ち
形声
部首
扌(てへん)
分類
人名用漢字
種を播き、徳を遠くへ広める。豊穣と伝播の希望を担う字。
ORIGIN
『説文解字』手部に「播、種なり。手に从ひ、番聲。一に曰く、布なり」とある。種を播くこと、布(し)き広げることを本義とする。形声字で、意符「扌(手)」が農耕の手仕事を、声符「番」が音を担う。番は獣の足跡を象った字(『説文』に「獸足を采といふ。番は其の掌なり」)で、足跡が次々と続いていく連続性・繰り返しの語感をもつ。藤堂明保『漢字源』は、播の核心義を「HAN/PAN=平らに広げる」と捉え、手で種を一面に広く撒き、足跡が地に広がるように広範に及ぶ意とする。白川静『字統』は、播を古代農耕儀礼の語と位置づけ、『書経』堯典「播時百穀」(時に百穀を播く)、舜典「汝后稷、播時百穀」など、農事の根本動作として記される点を指摘する。播種は単なる労働ではなく、天地の恵みを地に託す祭祀的行為であった。古典では転じて、徳・名声・文化を広く及ぼす意にも用いられ、『書経』に「播告之脩」(教えを広く告げる)、『詩経』に「播于四海」(四海に播く)など、伝播・流布の語感を獲得する。日本でも「播州」「播磨」など地名に古く用いられ、肥沃な平野の象徴となる。播の字は、一粒の種が大地一面に実りをもたらすように、小さな志が世界へ広がる希望、そして善きものを惜しみなく分かち広める伝播の力を象徴する。
構成要素
扌(手)+番(声符・広がる)
STROKE ORDER
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MEANINGS
種を播く、布き広げる
まく、ひろめる、伝播する
希望の種を蒔き、善きものを広く伝える志と豊穣の人徳。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。