◆ 元の意味(古代)
手にしっかと把持し、節を守る
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
sou
画数
16画
成り立ち
形声
部首
扌(てへん)
分類
常用漢字
巣の鳥を手に取るように、節を守り心を律する。志節の字。
ORIGIN
『説文解字』手部に「操、把持なり。手に从ひ、喿聲」とある。手にしっかと把持すること、節を守って動かないこと、を本義とする。形声字で、意符「扌(手)」が動作を、声符「喿(そう)」が音と意の両面を担う。喿は木の上に多くの口(鳥の鳴き声)を配した字で、群鳥がさえずるさまを表し、もと「巢」と通じて巣・群がる・密集の語感をもつ。藤堂明保『漢字源』は、操の核心義を「SOU=しっかとつかんで動かさない」と捉え、巣の中の鳥を手に取って離さない感覚から、把持・節操・操縦の三義に展開したとする。白川静『字統』は、喿を樹上の群鳥のさわがしさを表す字とし、操はその騒擾を鎮め把握する意から、転じて「心の動揺を抑え節を守る」精神的態度の語へ昇華したとする。古典では『荀子』『孟子』に「操心」「操守」「持操」など、君子の徳目として頻出する。司馬遷『史記』伯夷列伝の「岸然不變、其操行可謂高也」は、節操の高潔さを讃える名句である。また『琴操』は古琴曲集の名で、琴を操って志を歌うことから、操は文人の精神修養の語となった。日本でも「操(みさお)」という女性名は、誠実で節を守る婦徳の象徴として愛され、近代以降も気高い名として用いられる。「体操」「操縦」「操作」など現代語にも広く生き、「自らを律して物事を整える」核心義は変わらない。操の字は、誘惑や激動の中でも己の節を守り、心と物事を確かに統御する精神的気高さを象徴する。
構成要素
扌(手)+喿(声符・群鳥/密集)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
手にしっかと把持し、節を守る
みさお、あやつる、操縦する、節操
誘惑に揺るがず節を守る気高さと、心と物事を統御する確かさ。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。