◆ 元の意味(古代)
斧で押しのける、しりぞける、押し開く
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KANJI ETYMOLOGY
seki
画数
5画
成り立ち
指事
部首
斤(きん)
分類
常用漢字
斧の刃で示す指事字。退け押し開く決然たる意志を表す。
ORIGIN
『説文解字』には本字を「㡿」として广部に収め「㡿は卻屋なり、广に从ひ屰の声」と記すが、白川静『字統』はこれを後起の解釈とし、現行字形「斥」は「斤(斧)」に短い指示符号を加えた指事字であり、斧の刃で物を押しのけ退ける動作そのものを抽象的に示すと論じる。すなわち斥の本義は「退ける・押しのける・斥候する」であり、敵や障害を斧で打ち払う具象から、心理的な拒絶・排斥の意へと拡張された。藤堂明保『漢字源』は同源語として「拓(押し開く)」「跖(足で踏みしめる)」を挙げ、「ぐっと押して広げる・退ける」を共通義として整理する。ここに斥の二面性が現れる。すなわち消極的な「拒絶・排斥」と、積極的な「開拓・斥候・斥地」である。古典では『漢書』地理志「斥地千里」は領土を広く押し開く意で用いられ、『孫子』行軍篇の「斥候」は敵情を探って前方に押し進む偵察兵を指す。儒家文献では『孟子』にも見える排斥の語は、邪説を退ける気概を示す。日本では「排斥・斥候・斥力」と熟語で用いられ、近代以降は物理学の用語にも入り込んだ。人名にはほぼ用いられないが、邪を退け正道を押し開く決然たる意志、未踏の地を切り開く先駆者の気概を象徴する字としての気風を持つ。
構成要素
斤(斧)+指事符号
STROKE ORDER
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MEANINGS
斧で押しのける、しりぞける、押し開く
しりぞける、排斥、斥候、開拓
邪を退け新地を切り開く先駆者の気概(人名にはまれ)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。