◆ 元の意味(古代)
美味なるもの・うまい
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KANJI ETYMOLOGY
shi
画数
6画
成り立ち
会意
部首
日(ひ)
分類
常用漢字
美味なるものを口に含む情景から、本旨・要旨へと意味を深めた字。
ORIGIN
『説文解字』巻五に「旨は美なり。甘に従ひ、匕の聲」とあり、許慎は形声と解した。しかし白川静『字統』はこれを退け、上部の「匕」は人が屈んで口を開く形、下部はもと「甘」あるいは「口」で、口中に味わうべきものを含む情景を描いた会意字とする。匕は古く人の側身形を象り、ここでは食を味わう人の姿を示すとされる。藤堂明保『漢字源』では、上部「匕」は匙を、下部は口に類する器を象り、匙で食物を掬って口に含む象形的会意であると説く。原義は「うまい・美味」であり、転じて口に含み心に宿すものとして「むね・主旨」の意を派生した。『詩経』小雅に「我に旨酒有り」とあり、酒食の美を讃える例が早くから見える。また『書経』には「王の旨に違ふなかれ」と、君主の意向すなわち「みこと・思し召し」の用法が定着している。下部はのちに「日」と混同され楷書定形に至るが、これは隷変による形変であり、本来の日輪とは無関係である。漢字六書のうち会意に属し、味覚的快感が精神的指向へと昇華した語義変遷を示す典型例である。日本では古くより「むね」と訓じ、心の中核・趣意の意で和文に定着した。
構成要素
匕(さじ)+甘/口(味わう)
STROKE ORDER
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MEANINGS
美味なるもの・うまい
むね・趣旨・うまい
芯のある志と豊かな心ばえを示す字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。