◆ 元の意味(古代)
苗木を支え立てる木枠、植える
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KANJI ETYMOLOGY
sai
画数
10画
成り立ち
形声
部首
木(き)
分類
常用漢字
若木を植え育てる手仕事。生命を慈しみ未来を育む慈愛の字
ORIGIN
『説文解字』木部に「栽は築墻長版なり。木に従い𢦔声」とあり、本義は版築のための木枠とされる。版築とは古代中国で土壁を築く際、両側に板を立てその間に土を突き固める工法で、その板を支える木が栽である。後世「植える」意に転じたのは、土を盛って苗木を立てる行為が築板に苗木を支える形と通ずるためとされる。木偏に「𢦔(さい)」を音符とし、戈で材を裁ち切る意を含む形声兼会意字である。白川静『字統』は、𢦔は戈で木を断ち切る象であり、苗木をまっすぐ整え立てて植える行為を示すとする。藤堂明保『漢字源』では、𢦔を「サイ」と読み、まっすぐ切りそろえる意の音符として、苗を整然と植える意を表すと説く。漢代以降「栽培」「栽樹」の語が定着し、唐宋詩文では桃李を栽え、菊を栽えるなど、文人雅士の優雅な営みの象徴ともなった。日本では『万葉集』の時代より梅や桜を栽える風習があり、命名においては草木を慈しみ育てるように、人を育み社会を育てる心、忍耐強い育成の徳を象徴する字として用いられる。盆栽の語に見るように、小さな生命に大きな世界を見いだす日本的美意識とも深く結びつき、和の心を体現する一字である。
構成要素
𢦔(裁つ音符)+木(植物)
STROKE ORDER
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MEANINGS
苗木を支え立てる木枠、植える
植える、栽培する、育てる
命を育み伸ばす慈愛と忍耐。人を育てる教育者の徳
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。