◆ 元の意味(古代)
細い木を組んだ仮橋、棚
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KANJI ETYMOLOGY
san
画数
10画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
常用漢字
断崖を渡す木の橋。人と人を繋ぐ知恵と勇気の架け橋
ORIGIN
旧字は「棧」。『説文解字』木部に「棧は棚なり。一に云う、木の不直なり。木に従い戔声」とある。木偏に「戔(さん)」を音符とする形声字で、戔は戈を二つ重ねた字であり、薄く小さい、細かく削るの意を含む。すなわち細い木材を組み合わせて作る棚や仮設の構造物を本義とする。白川静『字統』は、戔に薄く重ねる意があるとし、桟は木材を薄く重ね組んで作る簡易な構造物、特に断崖に渡す仮橋と解する。藤堂明保『漢字源』では、戔を「サン」と読み、細く小さい意の音符として、細い木を組んだ構造すなわち桟道・桟橋を示す形声字と説く。古代中国、特に蜀の桟道は天下の難路として知られ、断崖絶壁に丸太を打ち込み板を渡して通路としたものである。李白『蜀道難』には「蜀道の難きこと青天に上るより難し」と詠まれ、桟道は人の往来を不可能なところで可能にする土木の知恵の象徴となった。日本でも木曽の桟(かけはし)が有名で、芭蕉『更科紀行』にも詠まれている。また障子や戸の枠に渡す細い横木も桟と呼び、建築意匠に風情を添える。命名に用いれば、困難を架け橋として越えてゆく勇気と知恵、人と人とを繋ぐ調整力、そして繊細で美しい構造美を象徴する字となる。
構成要素
木(木材)+戔(細く重ねる音符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
細い木を組んだ仮橋、棚
桟、桟橋、桟道、戸の桟
困難を渡す勇気と知恵。人を繋ぐ架け橋となる存在
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。