◆ 元の意味(古代)
孔子の墓に植えられた木の名(ランシンボク)
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kai
画数
13画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
人名用漢字
孔子廟に植えられた聖樹、規範と端正を象徴する字。
ORIGIN
『説文解字』木部に「楷は木なり。孔子の冢に蓋(おお)ふ。木に従ひ皆声」とあり、本義は孔子の墓所に植えられた樹木の名である。これは現在「ランシンボク(爛心木)」または「カイノキ」と呼ばれる落葉樹で、子貢が孔子の墓に植えたとの伝承により、後世「学問の木」「聖木」と仰がれた。声符の「皆」は『字統』によれば「比+白」で多くの者が声を揃える意とし、楷の字には「整然と揃う」という含意がある。この樹の枝が直立して整然と分岐する姿から、転じて「手本」「規範」「のり」の意が派生し、書体の「楷書」(規範となる正書体)の名もここに由来する。漢字源は「皆」を「ととのう・そろう」の声と見、楷とは枝葉が整って模範となる木と説く。日本では湯島聖堂や閑谷学校の楷の木が有名で、儒学の象徴として尊ばれてきた。「楷則(かいそく)」「楷模(かいぼ)」など、人の手本・模範を意味する語に多く用いられ、字そのものが教養と品格、整然たる秩序を体現する。崩れず歪まず端正に立つ聖木の姿は、まっすぐ正しく生きる人格の象徴として、命名にも深い意義を与える。
構成要素
木(きへん)+皆(カイ・声符/揃う・整う)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
孔子の墓に植えられた木の名(ランシンボク)
手本・規範・楷書・整然
規範となる端正な人格、礼節と学識を備えた誠実さを表す
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。