◆ 元の意味(古代)
二階建て以上の重なった高殿
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
rou
画数
13画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
常用漢字
重なり聳える高殿、見晴るかす視野と高みへの憧憬を宿す字。
ORIGIN
『説文解字』木部に「楼は重屋なり。木に従ひ婁声」とあり、本義は二階以上に重なり築かれた木造の高殿(たかどの)を指す。旧字体は「樓」で、声符「婁(ロウ)」は『字統』によれば、女が髪を高く結い上げた姿、あるいは中空の竹や繋ぎ重ねる意を含み、「重なる」「連なる」「中空である」の意を示す。これに木を加え、木材を高く積み重ねて造った楼閣を表す。古代中国では城門上の物見櫓、宮殿の二階建て建築、楼船などを「楼」と称し、遠望と防衛、また風雅な眺望の場として重んじられた。漢字源は声符「婁」を「中空にして重なる」の意とし、楼を「中が透けて高く重なる建物」と説く。「鐘楼」「鼓楼」「望楼」「楼閣」「楼門」などの語に残るように、寺院・城郭・庭園における高みの建築を象徴する。唐詩には「黄鶴楼」「岳陽楼」など名楼が詠まれ、高所から世界を望む詩情と結びついた。日本でも伽藍の鐘楼や城の天守に通じる字で、視野の広さ、高邁な志、堂々たる姿を喚起する。命名に用いれば、人より一段高い視点を持ち、雅趣と気宇を備えた人物像を象る。
構成要素
木(きへん)+婁(ロウ・声符/重なる・中空)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
二階建て以上の重なった高殿
高殿・楼閣・物見櫓・高い建物
高い視座と気宇壮大さ、雅やかで堂々たる風格を表す
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。