◆ 元の意味(古代)
江南に産する常緑の柑橘類、その果実
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KANJI ETYMOLOGY
kitsu
画数
16画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
人名用漢字
古来より日本の文化を象徴する常緑樹。永遠と高貴を体現する優美な一字
ORIGIN
『説文解字』木部に「橘は果なり。江南に出づ。木に従ひ矞(キツ)聲」とあり、木偏に「矞」を音符として加えた典型的な形声文字である。許慎は果実の名としてこれを記録し、特に揚子江以南の温暖な地に産する柑橘類を指すと注した。『字統』によれば、声符「矞」には「ぬきんでる、つらぬく」の含意があり、橘の木が他の樹木に抜きん出て常緑を保ち、霜雪にも凋まぬ性質と通じる。『漢字源』では橘は古代中国において瑞祥の果樹とされ、屈原の『楚辞』九章「橘頌」に「后皇嘉樹、橘徠服す」と詠われ、橘の節義と独立不遷の徳が賞讃されたことが指摘されている。日本においては『古事記』『日本書紀』に田道間守が常世の国より「非時香菓(ときじくのかくのこのみ)」を持ち帰った伝承が記され、これがすなわち橘であるとされた。京都御所紫宸殿の「左近の桜、右近の橘」は皇室の象徴として配され、文化勲章の意匠にも採用されている。家紋としても井伊家・薬師寺などに用いられ、日本人の精神性に深く根ざす一字となった。
構成要素
意符『木』+ 音符『矞(キツ)』
STROKE ORDER
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MEANINGS
江南に産する常緑の柑橘類、その果実
ミカン科の常緑小高木タチバナ、転じて高潔・永遠の象徴
気品と永遠性を兼ね備え、不変の節義と日本的雅趣を宿す名にふさわしい一字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。