◆ 元の意味(古代)
堤が破れて水が漏れ出る、堰が決壊する、敗れ崩れる
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KANJI ETYMOLOGY
kai
画数
15画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
堤を破る奔流。秩序を覆して再生を促す字
ORIGIN
『説文解字』水部に「潰は漏るるなり。水に従い貴声」とあり、本義は堤防の隙間から水が漏れ出し、ついには大きく破れ崩れることである。声符「貴」は両手で物を持ち上げ重んじる形に由来する字であるが、音借として用いられ、水(氵)と合わさって、堰き止められていた水が一気に噴出して堤を打ち壊す動作を表す。白川静『字統』は、古代中国における治水思想において、「潰」は単なる物理的な決壊ではなく、政治的・社会的秩序が崩壊する比喩として古くから用いられたと述べる。『春秋左氏伝』『国語』などに「衆潰(しゅうかい)」「潰滅」の語が頻出するごとく、軍勢が崩れ国家が瓦解する大事を指す重い字であった。藤堂明保『漢字源』は同系語に「壊・敗・破」を挙げ、いずれも全体を成り立たせていた構造が一挙に解体する語感を共有すると分析する。一方で「潰」には、堰き止められたものを解き放つ意味もあり、瘡腫が潰れて膿が出ることを「潰膿(かいのう)」と言うように、滞っていたものが噴出し新しい段階へ移行する転機の意も含む。名前に用いる例は稀であるが、字義としては固定観念を打ち破る変革の力、停滞を破って前進する突破力を内包する字である。
構成要素
氵(水)+ 貴(声符、音を借りる)
STROKE ORDER
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MEANINGS
堤が破れて水が漏れ出る、堰が決壊する、敗れ崩れる
つぶれる、つぶす、こわれる、崩壊する、破れる
固定観念を打ち破る変革力、停滞を破る突破力、滞りを解き放つ転機の力(命名使用は稀)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。