◆ 元の意味(古代)
粉を練って作った供物の餅
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KANJI ETYMOLOGY
ji
画数
14画
成り立ち
形声
部首
しょくへん
分類
常用漢字
養い育む糧。
ORIGIN
『説文解字』食部に「餌、粉餅也。从食、耳聲」と見え、米粉を練り蒸した餅菓子を本義とする。耳は単なる音符であって、聴覚との直接の関連はない。白川静『字統』は、餌が古代祭祀において神霊を招き寄せる供物として用いられた点に着目し、「人を呼び寄せ、養う食」の意が派生したと説く。すなわち、もとは粉を練って成形した供物であったものが、転じて鳥獣魚を誘う「えさ」、さらに人を惹きつける「誘因」の意にまで広がった。藤堂明保『漢字源』は、耳の字音「ジ」を取り、軟らかく粘り気のある食物を表す形声字と分析する。古典では『荘子』『列子』に魚を釣る餌の記述が見え、また『漢書』には軍を養う糧食を「餌兵」と称した例もある。日本では奈良期より「ゑ」と訓じ、『万葉集』では鷹狩の餌を詠む歌が散見される。中世以降「えさ」の表記が一般化し、近世には養蚕業で蚕に与える桑葉をも餌と呼んだ。現代日本語では「えさ」「えじき」と読み、養うべき対象への糧の意で広く用いられる。命名における用例は稀少だが、「養い育む」「人を引き寄せる魅力」という積極的な含意を読み取ることは可能である。ただし字義の生々しさから、人名としての採用例は極めて少ない。
構成要素
食(しょくへん/飲食)+耳(音符ジ)
STROKE ORDER
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MEANINGS
粉を練って作った供物の餅
動物に与える食物。誘因
★養い育む糧、人を惹きつける魅力。ただし字義の生々しさから人名採用例は稀少
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。