◆ 元の意味(古代)
重い物を運んでそこに至る、行き着く
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KANJI ETYMOLOGY
kai
画数
8画
成り立ち
形声
部首
尸(しかばね)
分類
常用漢字
そこへ至り、心が通う。隔たりを越えて達する字。
ORIGIN
『説文解字』には「届は行きて至るなり。尸に従ひ、凷聲」とあり、形声文字として位置づけられる。本字は「屆」で、声符は「凷」(クワイ、土塊の意)。白川静『字統』によれば、「尸」は人がかがむ姿、「凷」は重い土の塊で、合わせて重みを抱えて目的地まで運び至る情景を表すという。藤堂明保『漢字源』は同系字「介」「界」「戒」と結び、「あいだに区切りを置きつつ、その向こうに達する」という語感を共有すると説明する。古代中国では「届」は単に届く意ではなく、王の命や使者の訪れが「至る」という公的・厳粛な達成の語であり、『詩経』に「君子至止」と並んで用いられた。後に郵送・伝達の語となり、文書や思いが隔たりを越えて相手に達することを意味するようになった。日本語では「届ける」「届く」と訓じ、物理的な到達のみならず、心や言葉が相手に通じる意までを含む。郵便制度の整った近代以降、「届」は社会的義務(出生届・婚姻届)の文字としても定着し、人と人、人と公とを結ぶ媒介となる字となった。隔たりを越えてなお至る—届はまさに通達と縁の象徴である。
構成要素
尸(運ぶ人)+由(音符、本字は凷)
STROKE ORDER
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MEANINGS
重い物を運んでそこに至る、行き着く
届く、届ける、達する、行き渡る
誠意が相手に通じる、縁を結ぶ(用例少)
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。