◆ 元の意味(古代)
腰に下げた拭い布、覆い布。
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KANJI ETYMOLOGY
kin
画数
3画
成り立ち
象形
部首
巾(はば)
分類
常用漢字
腰に下げた布巾を象る象形字。覆い、装い、礼の道具を示す。
ORIGIN
「巾」は象形の字で、布をたらした形を象る。『説文解字』巾部に「巾は佩巾なり。冂に従い、丨は糸を象る」と記し、腰の帯から下げた拭い布の形であると説明する。許慎はこれを身を清め、汗を拭うための具とし、後にひろく布の総称となったと述べた。白川静『字統』は、巾を布の垂れる形そのものを描いた象形字とし、上部の冂は布の上端、中央の縦画は垂れた布の形と解釈する。古代において布は身を覆い、頭を結び、神を祀る際にも用いられた重要な道具であり、「巾」は人の生活と礼儀の根幹を象徴する字であったと述べる。藤堂明保『漢字源』も同じく腰に下げた布巾の象形とし、「おおう」「はばをもって覆う」の意が原義であると説く。「巾」は部首として帛・帝・帥・席・帳・帯・常・帽など多くの字を派生させ、いずれも布や覆い、装飾、儀礼に関わる字義をもつ。日本では「はば」「ふきん」「ずきん」など日常語に残り、布をもって覆い護るという原初的なはたらきを今に伝える。古代中国の士大夫は冠の代わりに巾を着けることもあり、「葛巾」「綸巾」など知識人の象徴ともなった。
構成要素
冂(布の上)+丨(垂れる糸)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
腰に下げた拭い布、覆い布。
布、はば、頭巾、布製のもの全般を覆う部首。
包み込む優しさ、清潔さ、慎ましやかさを宿す字。装いと礼を重んじる古典的な印象を与える。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。