◆ 元の意味(古代)
夜明け前の薄明・暗い
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KANJI ETYMOLOGY
mai
画数
9画
成り立ち
形声
部首
日(ひ)
分類
人名用漢字
夜明け前の薄明を意味し、未だ明けやらぬ時を象徴する詩的な字。
ORIGIN
『説文解字』巻七に「昧は爽旦(そうたん)、明らかならざるなり。日に从ひ、未の聲」とあり、形声字として日没後あるいは日出前のまだ明るくない時、すなわち薄暗い時間帯を意味すると説く。白川静『字統』は、声符「未」が「いまだ・まだ」の意を持つことに注目し、「未だ明けず」「未だ知らず」の語感を音と意の両面から担う字であると論じる。藤堂明保『漢字源』では、「未」は本来枝先がまだ伸びきらない樹木の象形であり、「未完・未然」の意を担うとし、それと「日」が結合して「未だ日明けやらぬ時」「明確でない状態」を表すと説明する。原義の「あけぼのの薄明」から転じて、知識や判断が不明瞭な状態を表す抽象義を生じ、「曖昧」「蒙昧」「愚昧」など、認識の曇りを示す漢語に広く用いられる。一方で『書経』太甲「先王、昧爽(まいそう)に丕(おお)いに顕(あらわ)す」と、夜明け前から徳を発する聖王の姿を讃える例もあり、薄明の時を尊ぶ古代の感覚も伝わる。日本では人名用漢字に含まれ、知恵が顕れる前の純真さや、静謐な暁の情趣を担う字として、稀ながら「昧子」「昧人」などに用いられる。
構成要素
日(太陽)+未(いまだ・声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
夜明け前の薄明・暗い
くらい・はっきりしない・あけがた
夜明け前の静謐と純真
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。